『滝雨(たきさめ)のアリア』『いま いま いま』

2021年07月17日

『雨上がりまで コーヒーを』

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    『雨上がりまで コーヒーを』
                中嶋 稔

「雨上がりまで コーヒーを」の、
タイトルは、この〈詩〉より先に、
生まれて来たの?
詩のタイトルにするのでなく、
「雨上がりまで、コーヒーを」の、
一行詩! で良かったのかも……

梅雨のさなか、降り止まない雨の時には、
今年一番の酷暑の魔夏に、通り過ぎる驟雨(しゅうう)にも、
「雨上がるまで、コーヒーを」
イチョウの葉が、黄金色に舞い〜舞い〜放下(ほうげ)
精一杯生きて、燃え尽きるイノチは、
フィナーレに、光りのダンシング……

初冬に氷雨(ひさめ)のふるる……やがて、
透明な雨は、雪色に染まり、
ペーブメントの窪みの水溜りに薄氷(うすらい)
アラベスク模様の、薄くひび割れた(おん)のする。
雨足も雪に溶けて、柔らかく洗練された、
雪雨の降る〜降り〜積もる。
「雪雨上がるまで、どうぞコーヒーを」

全世界が、コロナウイルス禍に、
明日を喪失して、ため息してる。
ヒトの心に、止むことを忘れてしまった、
ダーク・グレイの雨・・・天空(アメ)の降るる。
災禍(わざわい)は、天から降って来るるか。
「雨上がりまでコーヒーを、どうぞ」


new_cosmos at 00:58│Comments(0) 

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『滝雨(たきさめ)のアリア』『いま いま いま』